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医食同源の極意
■ 油 ■ 「油」と「脂」の使い分け
「油」の知識、間違っていませんか?
 薬膳書によると「大豆油は体を温め、大腸を助け、脾や腎を温め補養する。腸を潤して便秘を治す」とあります。 栄養面では、油を使うと野菜のビタミン吸収率が60%になるので、サラダなど生食の6%より効果があります。 また、油の成分のビタミンEは血行を促し、過酸化脂質を防ぐので、不妊症、老化予防に効果ありとしています。

 「油料理は肥えるから食べない」は間違いです。植物系の油は体にやさしい性質なので、動物の脂とは文字も、薬膳効果も異なります。 油と脂の使い分け、これが現代薬膳です。 ダイエットが流行の昨今は、高カロリー食だという理由だけで油を敬遠する風潮があります。 事実私は、40歳のころ、1年間油抜きの食事を続けて減量に成功しましたが、 肌から脂気が消え、つやがなくなりカサカサの皮膚になってしまった体験をしました。 ひと口に油といっても、油脂の文字が表すように、植物性の油と動物性の脂の二種類があります。 室温で固まらない植物油は不飽和脂肪酸といいます。これは有害なコレステロールを排泄し、高血圧、動脈硬化に有効なので善玉コレステロールとも呼びます。 これに対し、ラードやヘット、バターなど動物性の脂は35度以下で固まり、飽和脂肪酸といいます。 こちらは悪玉コレステロールとなるなので成人病の原因となります。 油を上手に使うと腹もちが良くなるため、ダイエットにもなります。 例えば茶わん1杯分のご飯は約2時間で消化しますが、チャーハンにすると4時間ほど満腹を保ちます。 栄養面では、脂溶性のビタミンA、D、E、Kの吸収がよくなります。 その際に念のため、ビタミンB2の多い食品である春菊、そら豆、ブロッコリーなどを一緒に食べると肥満の予防にも役立ちます。

 ヒマワリ、紅花、月見草などの植物油は、コレステロールを下げ、ヘルシーだとされています。 しかし、名古屋市立大学の奥山治美教授はそういった考え方を「間違い栄養学」と指摘しました。 奥山教授の実験データによると、リノール酸の多い油は、はじめはコレステロール値を下げますが、 十年ほど経過すると以前よりも高い数値にリバウンドすることが判明しています。 なお、コレステロールを下げるのに最も効果的な油はシソとエゴマの油と発表しました。 21世紀の薬膳とは、動物、植物の油はほどほどにして、青い魚や緑野菜、根菜、海藻、シソ、エゴマを忘れずに食べることです。

・日本料理の場合、てんぷらの材料に下味をつけずに素材だけの味を楽しむのが従来の調理法でした。 これに関して道場六三郎さんは「酒・しょうゆ・塩・こしょう・ゴマ油」で肉・魚介類に下味をつけてから揚げたり炒めたりするのは、 理にかなった調理法だと納得し、自ら実践しています。 「今の日本料理に欠けているのは中国料理の技術、特に油の調理法ですね」と述懐されていました。

油の使い分け方
 市販の油はサラダ油と天ぷら油があります。サラダ油は精製がよく、クセがないのでドレッシングに適しており、 天ぷら油はコシが強いので炒めものや天ぷらに適しています。 主原料はともに大豆です。てんぷら油から、ろう質を取り除き精製したものがサラダ油です。 生食に適した風味ですが、欠点は熱に弱いことです。 私の店や、中国人が経営する中国料理店は、熱に強いてんぷら油「白絞油」(しらしめゆ)というものを使います。

  • 一番油は新しい油のこと。色の白い揚げもの、フリッター、卵料理などに。
  • 数回使うと二番油となります。から揚げ、フライ、肉団子、色の濃い揚げもの、野菜や肉の油通しに。
  • 二番油を数回使うと三番油となります。炒めものや、肉・魚の油通しに。 炒めものに三番油がよい理由は、揚げものの材料の香りや味が油に移っているためです。
  • 二番油、三番油は、少なくなったら新しい油を加える(差し油)と、コシが強くなります。
  • サラダ油や天ぷら油にゴマ油を一割くらいプラスすることにより、香りと風味がよくなります。

・雑誌『暮しの手帖』は1982年3・4月号で「油はじょうずに使うと何回でも使える」と発表しました。 同じ油で揚げものを連続して調理しても、新しい油を加えて「さし油」をすれば、酸化は大丈夫との結論を出しました。 これ以後、食用油容器から「さし油をしないでください」の表示が消えました。 これは、油の歴史で実に画期的な出来事です。

保存のポイント

  • 使った油は酸化しやすいので、空気を遮断し光と熱を防ぐのが大切です。暗くて涼しい場所で、ふたをして保存します。
  • 調理の後は、油が熱い間にこし、冷めてからふたをします。
  • 油は一度封を開けたら、2カ月を目安に、できるだけ早く使いきるのがベターです。

揚げものおすすめ道具

  • 中華両手なべ(直径30cmくらい)
  • 中華ザーレン(片手穴あきなべ、直径22cmくらい)
  • ステンレスかす揚げアミ(直径17cmくらい)
  • フタ付きズンドウ油入れ


お品書き 野菜類 豆製品 魚介類 肉類
穀類 果物 自然調味料 香味材料
みそ汁 ノンカロリー その他 食事のコツ


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