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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム12月号 ■
「日本の食文化のアジア化」

日本の食文化は、アジアを席巻しています。その張本人は、なんとコンビニ。今回は、食として、何が残るのか。そのあたりの見聞をご紹介しましょう。やはり、おいしいものしか残らない、、、のですが。そして究極の産地直送のお話し。

 仕事柄、東アジアはよく旅をしています。このコラムでもたびたびご案内しているように、ただの物見遊山でなく、できる限り、現地の食にふれる…これが私の身上。ここ数年で痛感するのは、日本の食文化のアジア化です。

たとえば、韓国のコンビニをのぞいてみてください。驚くほどのおにぎりが並んでいます。これは明らかに日本の影響。ただし、日本のおにぎりとまったく一緒ではありません。韓国ならではのキムチを具材にした、白菜キムチおにぎりとか、焼き肉キムチおにぎりとか。キムチをあつかったものだけでも、10数種類が揃います。

コンビニとは言っても、現地の物価からすると、結構な金額です。それがよく売れているのですから、まるで、世界を制覇したハンバーガーの、おにぎり版かもしれません。これらは、ご存じの「セブンイレブン」が持ち込んだものと言われます。

「セブンイレブン」は来春4月に中国きっての大都市・上海に初めて出店するそうです。これで一気に中国でも、おにぎりの文化が広まるのではないか、私は、そう見ています。結局、おいしいものしか残らない。これは食の鉄則です。

 ことに私が感心するのは、コンビニのおでん。品揃え、出汁の加減などほんとうに考え抜かれていると思います。この間、ちょっとした店構えの居酒屋に立ち寄りましたが、そこで出たおでんのひどかったこと。元々は懐石料理の看板をあげて、高級店だったのですが、この不景気で客足が遠のいたのをきっかけに、大衆的なおでんもレパートリーに加えたのですが、おでんの専門店から比べれば、いや、コンビニと比べても、おいしくない。なによりも、皿に盛って出てきたときにすでにさめている。熱いものはなるだけ熱く。冷たいものはできるだけ冷たくして、お出しする。料理の基本中の基本なのですが、それも守られていない。火が通っていない大根を見たときはあわれな気分になりました。これでは食材がかわいそう。

日本の食はいま揺れ動いています。景気の低迷にあわせて、外食系の売り上げは軒並みダウン。ファストフードや大衆中華が受けています。高級店はどこも苦戦です。名の知れた店でも、実は赤字というところをたくさん知っています。

 これは下手な外食をするくらいなら、家でおいしいものを手作りで楽しもうという考えの広まりでしょう。たとえば、阪神百貨店のバイヤーが打ち出した企画。日本一おいしいカニと牡蠣を、その朝仕入れて、その日の夕方に店頭に並べる…こういうプロジェクトが評判です。

関西に限らず、日本一と言ってもいい牡蠣は赤穂、牛窓。ズワイガニは日本海・津居山漁港で水揚げされたもの。夜中に大阪を車で出発して、まず2時間かけて、赤穂、牛窓に。そこで新鮮きわまりない牡蠣を入手。その足で北上。午後2時に市の立つ津居山漁港でカニを仕入れて、そのまま大阪に。夕方4時には店頭に並ぶ。その食材のお鍋一式4人前が3万円ばかりもするのですが、一日限定30食が売り切れるといいます。産地直送もここまできたのか、との思いがします。

安くて、手軽でおいしい。高いけれども超新鮮。食の世界でも、生き残りを懸けて、厳しい闘いが始まっています。この先、どんな食文化が生まれて消えていくのか。私もその渦の中で模索しているところです。



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