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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム12月号 ■
「大変な一年でした」

今年も残すところ、わずか。大変な一年でした。 毒餃子事件、 北京五輪、世界恐慌の予兆、アメリカで初めてのアフリカ系大統領の誕生…インターネットの発達もあって、世界はほんとうに小さくなりました。なにもかもが世界同時。日本の先行きも不透明感を増しています。今回は、そんな時代の若者に向けて、教壇に立っているものの目から少しお話ししてみます。

追手門の中学生138人に料理を教えています。今期はレポートもありました。みんな字がきれいです。極端に字の下手な子は一割以下。内容もおだやかでよく書けています。が、それに私は少し不満があります。もちろん素直なコメントはいいのですが、若者らしい批判精神に乏しいのです。

「もっとこんな授業が受けたい」とか、「わからなかった」とか、建設的な意見が聞きたいと思うのです。ここからは私の想像ですが、ひょっとしてTVゲームやパソコンの利用が増えていることと関係しているのかも、知れません。ほかの大学などの講義でも、女性なのに、「うまい!」とかの男言葉を使う子がいて、ちょっと注意すると直りました。

これらの若者の従順はなにが原因なのでしょう。不況で保守化が進んでいるというのもひとつの意見。生まれたときから景気が悪いと聞かされ続けてきたわけですから、それも納得が行きます。いまの20歳はバブルの崩壊の年に生まれていますからね。若者は、未来の日本そのものです。従順さが活気のなさを呼び込まないか。それが心配です。このままでは、オバマ次期大統領のような逸材が登場する可能性はとても低い。

食の変化については、何度もこのコラムで書き続けています。外食、それもファーストフードが増えて、食本来の持つ重要な要素=人と関わり、食に感謝するということがないがしろにされ続けてきている。それが遠因だと、私は思います。長年の農業政策の間違いもあると思います。いまの若者の従順さの原因はひとつではないでしょう。さまざまな要素がからみあい、時代に流されているように見えます。そして、優秀な人材は日本に見切りをつけて海外に流出していく。いまに始まったことではありませんが、そういう傾向が日本の底力をそいでいくのは、ほんとうに残念です。

食を通じての教育。これが私のライフワークです。それがどんな形で次世代に引き継がれるのか。心許ないというのが正直な感想です。先日の追手門大学120周年の記念式典で、作家の堺屋太一さんや宮本輝さんが、コメントを寄せられていました。「とにかく、夢を持ってまっしぐらに進め! そして、オンリーワンになれ!」。いまほど、この言葉の意味の深さ、大きさを痛感するときはありません。未来は、やはり若者の心の中にしかないのですから。

新しい年こそ、おいしいもの(贅沢品でなく)をお腹いっぱい食べて、食から元気をもらって、いま日本を覆っている重い空気を吹き飛ばしたい、吹き飛ばしてもらいたいと日々願うばかりです。



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