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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム1月号 ■
「本当に『ミシュラン』は正しいのか?!」

 賀正。今年もよろしくお願いします。昨年末に発行された食のガイドブック「ミシュランガイド東京2008」が大変なベストセラーになっているそうです。今回は、“判定”される側の立場で、この種のガイドブックについて考えてみました。本当に「ミシュラン」は正しいのか?!

元々タイヤメーカーがロングドライブのお供にと発行したのが始まりとされる「ミシュラン」は、その星印の数でランクを表し好評を呼び、その数が減ったことで自殺するシェフも現れるほどの影響力を持ちました。わざわざ足を運んでも値打ちのある高級レストランガイド…なるほど地続きの欧州では便利で有効なのでしょう。

その東京版がリリースされて、数々の名店が紹介されました。16万軒あるといわれる東京の飲食店から精髄が選び出されたことになります。ランク付けは人間の本性のひとつですから、そういうものをありがたがることに不思議はありません。

ところで、果たして、それが神ならぬ人間のできることなのか。まぁ、そこまで大げさでなくとも、素朴に、果たして欧米人に繊細な味覚の日本料理の評価ができるのか。大いに疑問です。三つ星にすし、天ぷらが多かったことが、外国人好みを反映していると思います。

全員覆面で調査したといいますが、日本人の審査員は数少なく、やはり欧米人が多かったと聞きます。発行されると公表されてからの調査で、外国人がやってきて、それと意識しない料理人はいないでしょう。私の経験からしても、その手の審査員は、いかに覆面を装っても、100%わかるものです。態度、雰囲気、注文の仕方などでわかるのです。ですから、今回の「ミシュラン」もたいていはばればれだったと想像します。

それでなくても、グルメガイド誌は無数に発行されていて、ちょっとマスコミで話題になると長蛇の列。そして、飽きられると見向きもされず暖簾をたたむという店を見てきました。ひとときブームに乗せられると、店の質が落ちて、本来の常連さんまでが遠のき、結局、痛い目にあった店をたくさん知っています。

なによりも一食ひとり数万円は覚悟をしないといけない高級店のガイドが、ベストセラーになるのも異様な光景だと思います。家族連れで10万の出費をできる家庭がいったいどれほどあるのか。金額で悩むような人たちは相手にしていない、のでしょうね。

そして、私が今回のミシュラン騒動で気になった、あるオーナーシェフの言葉をご紹介しましょう。「掲載が決まって、あらためてガイドブックの方が料理の撮影にいらした。撮影用の食材はこちらもち。時間もたいそうかかる。そこでお断りしたが、あとになって、店のスタッフから、残念がられた。掲載されることが誇りになり、励みになったのに…」

ここに現在の料理店が抱える難題が凝縮されていると思います。

星がつくことの是非。その影響。経営。人のモチベーション。さまざまな要因が料理人にのしかかります。いざ、私の店にいらしたら、果たして…大いに悩むところです。



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