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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム8月号 ■
「不思議な野菜 ナス」

 記録的な豪雨の梅雨がやっとあけて、また、蒸し暑い季節がやってきました。この時季の旬の食材といえば、ナス。インドと中国の西域が原産地のナスは、実は不思議な野菜です。今回は、そのナスの秘密をご紹介しましょう。

 ナス。なすび。漢字だと茄子となります。これは本来の日本語では読めない漢字ですね。中国語だと、チェズと読みます。原産はインドと中国の西域。日本には奈良時代に渡来しました。そのときの漢字がそのまま残っているのです。

先日、旅行した西域では、実に多種多様なナスがありました。日本では見かけることのない、とても長いもの、小さなもの、大きなもの、、、色もみどり、白など、日本の定番のナス紺以外のものが数多くあります。

このナス、栄養価は限りなくゼロに近いのです。カロリーもほとんどありません。なにしろ、94%が水分。100gで18キロカロリーしかありません。では、何の意味もないのか、といえば、そうではありません。私の持論ですが、天はこの地球上に意味のないもの、存在価値のないものはない、、、、だとすると、このナスには、いったいどんな役割があるのか。これが本題。

 いまが旬のナスには体を冷やす働きがあります。熱中症などの予防に効果があるのです。夏ばての解消にも効きます。それに血液中のコレステロールを下げる作用もあり、高血圧や動脈硬化には、ナスニン、コラボノイドといった成分が効果を発揮します。血糖値を下げる効能も。生活習慣病の恐れがある方には絶対におすすめです。

ほかにも重要なのは、活性酸素の働きを抑え、細胞膜の再生を助けることも。おまけに利尿作用があり、のぼせ症にもいいでしょう。

では、いいことずくめかといえば、そうではありません。体を冷やす働きがあるので、逆に、冷え性や下痢症の方は食べ過ぎないようにすることが大切です。ことに妊娠中の女性は要注意。流産の恐れもあります。

俗に「秋ナスは嫁に食わすな」と言いますが、これは、秋のナスはことさらおいしいということと、もうひとつ、こうした体を冷やすのでよくないという意味と、ふたつの由来があるようです。

 実は私のこうした知識は、すでに1590年に中国の薬膳の大家、李時珍(りじちん)の「本草綱目(ほんぞうこうもく)」に記されています。

この書物は薬膳のバイブルと呼ばれ、このナスをはじめとして、あらゆる食材について、現代の知識でも追いつかないほど詳しく書き残されています。いまから400年も前の薬膳の成果。偉大なり、薬膳。驚異の中国の歴史ですね。

さて、最後に、ナスのおいしいいただき方を。切ったナスは空気にふれると、すぐに酸化を始めて、黒ずんできます。そして、アクがでます。これを防ぐには、切り口にハケで脂を塗ること。そして、フライパンで炒めます。炒めあがったら、醤油、おろし生姜、鰹節、切りゴマなどで召し上がってみてください。旬の醍醐味が、ここにありますよ。



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