HOME
月刊薬膳コラム 医食同源の極意 薬膳料理レシピ集 薬膳実行度チェック 家庭料理教室
プロフィール スケジュール 舞台・音楽活動 ボランティア活動 低温殺菌牛乳普及会

月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム2月号 ■
「食と医学の関係」

 最近では、食と医学の関係について、世界中の総合病院でも注目されています。今回は、医療の現場での「医食同源」のお話。先日放映された「NHKスペシャル・食べて治す」を見た感想を中心に。

一言でいえば、健康の基本である栄養は、しっかりと口を通して摂ることが、最も重要なのです。いまアメリカや日本では、食の治療方法が確立されつつあります。栄養剤に頼らずに食べものから栄養を直接とるのが、大事です。




 「いま、日本の医療が変ろうとしています。ものを食べるという、ごく当たり前のことの大切さが、医療の現場で見直されてきたのです」。というナレーションから、その番組「NHKスペシャル・食べて治す」は始まりました。

これまで日本では、患者は点滴によって栄養を補給するのが一般的で、必要以上に点滴に頼りすぎてきた。これでは、治る人も治らない。口から栄養を摂ることで、免疫力が高まり、回復が早くなる。これが番組の主旨でした。

患者ひとりひとりの栄養や健康状態を調べて対応するために、「栄養サポートチーム」を組みます。医師、看護士、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、薬剤師らが力を合わせる治療です。

できる限り口を通して栄養を摂る。これが実は大変。しかし、その成果は目を見張るもの。人間本来が持っている自然治癒力をいかすのです。

番組では三重県尾鷲市立尾鷲総合病院を大きく取り上げていました。そこの外科医・東口高志さんがリーダーとなって、4年前に、この「栄養サポートチーム」を結成、着々と成果を上げている様子を克明に紹介していました。

実際、ほかの病院からやってきた75歳の寝たきりの老人が、この尾鷲病院で「食べて治す」治療を受けて、元気に退院するまでの経過は、まるで奇跡のようにも思えました。喉に負担をかけないようにゼリー状の特製の食事を用意する栄養士。患者自身がものを食べる訓練も大変です。

さらに、根気よくリハビリをサポートする療法士。丁寧なカロリー計算をするミーティング。ひとりひとりに対応するのは、それでなくても多忙な病院にとっては、大きな負担です。しかし、それを栄養サポートチームのみなさんが熱意をもって取り組み、克服、実現していく姿は、まさに感動的でした。そして、尾鷲病院では院内感染が40%も減少しました。

 なぜ、口から栄養を摂るのがよいのか。医学的に言えば、本来、栄養は小腸で吸収されます。その小腸にはじゅう毛があります。じゅう毛には、体内に入ってきた雑菌を体に取り入れないように、全身の免疫細胞の80%が集まっています。

健康ならば、この免疫細胞が働くのですが、点滴に頼る栄養の取り方では、このじゅう毛が働かず、免疫細胞が弱くなり、免疫機能の低下を招くのです。免疫の低下がどんな風に健康を損なうのかは、もう常識でしょう。

日本ではこうした栄養管理を実施していない病院は71%。そして、入院患者のなんと40%が栄養不足に陥っているというデータも紹介されていました。さきの栄養サポートチームがある病院は、わずかに280です。そして、驚くことにアメリカでは70年代はじめから、こうした治療法が試みられて、成果をみているのです。なんと、30年も前のお話です。

 私も以前、このホームページで静岡の病院の「栄養サポートチーム」を取材して、紹介しました。(2000年8・9月合同号「医食同源を実践している、すばらしい病院を訪ねました!」

それに、今回の番組を見て、改めて「医」と「食」は切り離せないものであることを確信すると共に、ひとりでも多くの人に、ただ、おいしいものを食べるのではなく、おいしく食べて健康になる知恵をご紹介しなくてはと、思いを新たにしました。

薬にたよる西洋医学は、薬品=無機物、食にたよる中国薬膳は、食事=有機物。薬膳は食べものや飲みものの気をもらって人間が元気になる考え方です。超高齢社会が目前の日本だからこそ、いよいよ、医食同源の重要性は増しているのです。



| HOME | 月刊薬膳コラム | 医食同源の極意 | 薬膳料理レシピ集 | 薬膳実行度チェック | 家庭料理教室 |
| プロフィール | スケジュール | 舞台・音楽活動 | ボランティア活動 | 低温殺菌牛乳普及会 |