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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム3月号 ■
「旬の食材」
 いよいよ三月弥生。ことしは寒さが厳しかっただけに、春の声を聞く喜びもひとしおですね。春に一番おいしいもの、春が旬の食材を今回はご紹介します。
なんだと思いますか、卵と鯛なんです。卵は春卵(しゅんらん)、鯛は桜鯛。旬を100%味わう方法をお教えしましょう。



 いくら旬がおいしいとは言っても、やはり、食材を見る目がないといけませんね。卵ひとつをとってみても、一個8円から上は300、400円のものまであります。高ければよいのか、といえば、そうでもありません。

たとえば、私のお勧めは、兵庫県北西部の福崎の養鶏場の卵。ひよこからひなどりと一貫して管理しています。いい餌をついばみ、太陽によくあたり育った鶏は、いい卵を産みます。
福崎の養鶏場

福崎の養鶏場では、大豆カス、とうもろこし、魚粉などを餌にしています。私も、一口ほおばってみましたが、とてもおいしい餌でした。人が食べておいしくない餌で育ったのでは、どうしても、元気のない鶏になります。“元気”の気は、中国薬膳ではとても大切な概念で、食べ物を通して、人は気を取り入れるとされます。

いい卵はよく育った鶏から

この卵は、JR舞子駅の山側にある「玉野」で、50円から60円くらいで手に入れることができますよ。ぜひ、一度試してみてください。

いい卵は、割ったときに黄身がぐんと盛り上がり、白身が二段になるもの。姿自身に元気があるのが、見て取れます。外見でいえば、殻に艶があること、分厚いこと。ざらついた肌の粗い殻の卵は、やはり年老いた鶏のものなのです。



 つぎに、桜鯛。こちらは愛媛県の高知県よりに城辺という漁港があります。ここの養殖を、先日、取材してきました。

山が海に向かって切り立ち、ちょうど、太平洋の黒潮が四国に最初にぶつかるあたり。海水がとてもきれいなわけです。この港での養殖は、沈下式といって、ほかとは少し違います。
桜鯛

ふつうは、餌を与えるときの便利を考えて、養殖の網を浮かしたままにしますが、こちらでは、餌をやる度に、網を上下させる手間を承知で、海中に沈めています。だから沈下式。20m立方の網を使います。

沈下式の養殖

これだと、まず、鯛の運動量が多いこと、紫外線にさらされないので、黒く日焼けしないことなど、天然の鯛と同じような条件で育ちます。だから、おいしい。

餌は大豆蛋白、イカの内臓、えび、海草などを粉末や顆粒にしたもの。これも口にしましたが、やはり、おいしい。

稚魚からおよそ2年で成魚になりますが、その間に、だいたい体重の倍くらいの餌を食べます。手間暇、餌代などを考えると大変な仕事ですね。

この鯛は、品質検査の厳しいことで知られる神戸の「COOPこうべ」で売られています。だいたい3000円ほど。生のまま、浜焼きにしたもの、薫製と三通り。(薫製については、私がアドバイスさせてもらっています)

デフレの時代に、3000円は決して安くはありません。でも、旬の本当のおいしいもの。せっかくだから、徹底的に、うまく調理して、しっかりといただいて、元をとらなくては!そこで、料理法をいくつかご紹介しましょう。


燻製



三枚におろした桜鯛 三枚におろした桜鯛。まず、荒だき。臭みを取るために熱湯で湯引きしておいた鯛のあらを、皮付きのショウガ、酒、黒砂糖、みりん、醤油で煮込みます。火を通しすぎないのがポイント。

新鮮なものは、薄味でいただく。これも大切なことです。同じようにして、三枚のうち、骨付きは、煮魚としていただけます。これの場合は、湯引きはいりません。

そして、身の部分は、腹のところをお刺身に。残りは、干物にすると格別の味わい。荒塩をして、3、4時間干します。冷凍庫に入れれば日持ちしますよ。これをいただく前に焼けば、またひと味ちがって、旬を楽しめます。また、お茶漬けにいれれば、本格的な鯛茶漬けの出来上がり。




 さて、薬味となるわさびについて、一言。わさびを一本手に入れたら、まず、葉をみじん切りに。

残った本体を、葉の方からおろしてゆきます。(ふつうはとがった先からですが)おろすときは、円を描くようにまるく、まるく。

チューブで市販されているわさびと、この葉のみじん切り、それに本わさびをおろしたもの。これらを混ぜ合わせると、びっくりするほど、香り豊かで上等のわさびが完成します。

わさび

結構な量ができますから、小指くらいの大きさにまとめて、ラップでくるみ冷凍しておけば、好きなときに使えます。お茶漬け、刺身に、ぜひ!

 さらに余談。あらとか、煮魚にしたときに残った骨は、実は鯛の旨味のエッセンスがつまっています。さっと洗って、沸騰した湯をかけて、醤油をたらすと、これまた、おつなおすましになります。お試しください。

  今回は旬の食材と料理についてお届けしましたが、もう一度、繰り返せば、よいものを食べて育った食材は、やはりおいしい。ちゃんと元気の気をもらえる。人間もまったく同じだと思います。春先、季節の変わり目です。ご自愛のほどを。



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