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月刊薬膳コラム
■ 程さんの月刊薬膳コラム12月号 ■
「上海旅行記〜カニとジャズの夜」
今月の薬膳コラムは、先日、旅した上海のグルメと、旬のカニについてをお届けします。冬の味覚の王様・カニ。その味覚の楽しみ方をご紹介しましょう。



現地に足を運んで来ました
 この秋(10月26日からの4日間)、上海に行ったのは、旬の上海ガニを食するためです。料理人の間では「口を運ぶ」という言葉があります。本当においしいものを食べるには、現地に足を運ぶという意味です。この鉄則にしたがって、上海で旬の上海ガニをいただくことにしたのです。



 上海ガニは菊の花の咲く頃が旬。当然、オスとメスがありますが、見分け方は簡単。甲羅の反対側(おなか)をみて、ハートの形があれば、メス。ふんどしの形がみえれば、オス。どちらがおいしいか、これは好みです。好きずき。

 メスは子がいただけるし、オスは身がおいしい。上海ガニは真水と海水を行き来する渡りガニで、たいていは長江で捕れますが、純粋の淡水、つまり湖でも捕れ、これは美味そのもの、貴重品、高級品です。
旬の上海ガニを食す

 今回、私が出かけたのは、無錫(むしゃく)と太湖(たいこ)。こちらは、白魚(しらうお)や透明な身をした白エビの特産地です。



 日本では上海ガニは大変、高価ですが、上海でも決して安くはありません。一キロあたりで5000〜6000円。30%くらいしか身はありませんから、100グラムで換算すると、霜降りの超高級牛肉と同じくらい。日本の松葉ガニに比べると、小振りですが、味は濃厚。カニ独特の香りと味わいは、やはり上海ガニならではのもの。

おいしくいただきたいものです
 そんな高価な食材だから、ほんとうにおいしくいただきたいものです。日本ではカニをゆがくのが通常の調理方法ですが、中国では「蒸す」のが常識。ゆがくとカニ本来のうまみが逃げるが、蒸すと美味です。シソの葉をセイロに敷き詰めて、蒸しあげます。味付けは、二杯酢におろし生姜を添えて。

 カニは体を冷やすので、食べ過ぎると下痢を起こします。そこで、殺菌と体をあたためる薬膳効果のあるおろし生姜を加えるのです。

 上海のレストランでは、上海ガニづくしのコースが6000〜10000円。これには、上海ガニをつかった本物の「カニ卵」、フカヒレのスープにカニの卵を入れた一品もメニューにならびます。日本でもこの時期になると神戸と横浜の中華街で上海ガニが空輸され、生きたまま売っています。一度、上海ガニにチャレンジしてみてはいかがでしょう。 一度、上海ガニにチャレンジしてみてはいかがでしょう



 実は、今回の上海行きにはもうひとつ、私の夢がありました。

私の夢がありました
 上海にある「和平飯店」は約80年前に創業の由緒あるホテルで、ロココ調のすばらしい建物です。ホテルの一階左奥のバーはライブハウスで、上海のオールドジャズマンが毎晩11時まで演奏しています。最年少は64歳、最長が82歳、平均年齢は70歳です。

 この6人編成のバンドは、いまもって昔ながらのスタイルのジャズを演奏して、その若き日の活躍ぶりは、ミュージカルや映画「上海バンスキング」のモデルとなりました。このバンドには、マイクとスピーカーがなく、ボーカリストはいません。このバンドで唄わせてもらうのが、私の長年の夢でした。

 事前にホテルと打ち合わせをしてマイクを特設してもらい、バンド結成以来初めてボーカリストとして上海のステージに立ちました。

 「虹の彼方に」「スローボート・トウ・チャイナ」など数曲、夢心地のステージでした。うれしいことに満席から拍手喝采。舞台を降りるとバンドとお客さんから「程さんは民間のレベルで中国との交流に風穴をあけているね」とみなさん、歓待してくれました。私の今年の大きな思い出のひとつになりました。
夢心地のステージでした



日本海の幸といえば、松葉ガニですね
 さて、日本海の幸といえば、松葉ガニ。冬のグルメツアーでカニづくしが、10000円の値段ならば、まずはロシアからの輸入物でしょう。冷凍のカニ船を船ごと買い付けると、一匹500円前後の仕入れ値になります。

 では、本物の国産の松葉ガニならば、いくらかといえば、30000円は覚悟しないといけないのが実状です。20000円台ならば、刺身とか焼きガニは国産で、あとの蒸しガニなどは輸入物と上手に使い分けて提供しています。本物かどうか、これはブランドもののバッグではありませんが、あとは、その旅館を信用するかどうかです。



 ちなみに、わたしが知っている最高の松葉ガニ料理は、丹後半島の西の先端の間人(たいざ)という小さな漁港にある「お宿 炭平」(〒627-0201 京都府竹野郡丹後町間人3718 tel.0772-75-0005 fax.0772-75-1476

 この港は小さくて大型の船が入ることができません。そのために、近くの深海300mで捕れたカニだけを出してくれます。一匹の仕入値が10000〜20000円!間人ガニは究極の松葉ガニです。「炭平」で日本海に沈みゆく夕陽を眺めながらの舌鼓は、まさに至福のひとときです。一度食したら、生涯、忘れることができない美味です。
わたしが知っている最高の松葉ガニ料理は・・・



20世紀の最後の冬を味わってくださいね
 「口を運ぶ」。これはおいしいものをいただくときの鉄則です。時間と費用を惜しまずに口を運ぶ、これに勝る方法はありません。機会があればぜひ、旬の現場に足を運んでみてください。

 冬場は、食材の味が引き締まり、おいしいもののたくさんいただけるシーズン。体を大切にして、20世紀の最後の冬を味わってくださいね。


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